初日に泊まるのは、いんのしまペンション白滝山荘というところです。

明治時代から昭和初期に活躍したアメリカの建築家、ウイリアム・メレル・ヴォーリズ氏が宣教師のために建てた住居。
この白滝山荘は昭和初期に建築され、有形文化財としても登録されているものです。
一時期は荒れ放題になっていたとのことですが1987年、ペンションとして生まれ変わり、現在に至っているのだそうです。
「こんにちはー」
玄関で声をあげると、奥から優しそうな男性が姿を現しました。
「よく来られましたね。雨だから心配だねえって話をしていたところですよ」
「ちょっと降られちゃいました」
軽い会話をして、ペンションの説明を聞き、お部屋へと案内されました。
今日は僕しか宿泊者はいないのかな??

さすが洋館です。レトロな空気のお部屋です。
いやー、初日からして疲れました。
今日はここでぐっすりと眠れそうです。
一日装着したままだったお尻パットを外すと体が軽くなったかの様です。
これが無かったらやっぱりお尻が痛くなるのでしょうか。
夕食の時間になったので、お部屋から出ます。
えーと。。。

あっちの扉からだっけ??
いや違うな、ベッドで塞がれているじゃないか。
手前にも扉あるけどこれは収納だなあ。
えーと??

扉多いなっ!!
しかも塞がれている扉が全部で三つもある!!(^▽^;)
開けたらどこに通じてるんだろう~。
まあいいか左の扉が出入り口だ。
夕食は食堂の様な一室でいただけます。
そこには僕の他にもおひとり、40歳くらいの女性の方がいらっしゃいました。
ひとつの広いテーブルに、空席を一個挟んで並ぶように座ります。

島の食材を活かした、優しいお味の夕食。
アスパラガスがとっても美味しくて、少しずつゆっくりといただいちゃいました。
「観光ですか?」
食堂に二人きりなので、どうしたらいいか迷っていたら、相手から話しかけてくれました。
ヤマさん(仮名)は、お仕事で因島に来られている大阪方面の方でした。
大阪というとすごい方言のキョーレツなキャラクターばかりかと思っていたのですが、さすがお仕事で来ているだけあって丁寧な言葉使いの方です。
そういえばこの旅は自転車で駆け抜けているせいか、意外と会話は少なめでした。
ここで初めて、随分とおしゃべりをした気がします。
「自転車で四国まで・・・。旅がお好きなんですね。私もよく旅行するんですよ」
「そうなんですか!最近だとどこが良かったですか?」
たわいもない会話ですが、見知らぬ土地で優しい雰囲気の方とお話するというのは、とても思い出に残るものです。
ちなみにオススメの旅行先は熊本とのことで、僕も行ってみたいなと思ったのでした。
「自転車ということですが・・・明日は台風かもしれないんですよね」
そうなのでした。
1日自転車を走らせている間に台風の進行方向が変わっていると良いなと思っていたのですが、すでに台風は沖縄を越え、九州へと向かっている様です。
予報円の中心は九州と四国の少し南の海上を通るコースです。
「台風、逸れると良いですね」
他にもお仕事の話などを聞いたりして夕食を過ごしました。
旅先で、その場で知り合った方とお話する。
一期一会って言うんでしたよね。
旅の初日のシメにとても良い時間が過ごせました。
こうして初日から体力を使いまくり、ぐっすりと寝たのでした。
いよいよ、波乱に彩られた2日目が始まります。