☆5月12日(行程2日目) 09:30 いんのしまペンション☆
いよいよ旅は2日目に突入です。
朝食をいただく場所には昨日と同じく宿泊客のヤマさん(仮名)がいたので声をかけます。
「おはようございます」
「おはようございます。まだ雨は降っていませんね」
朝食をいただきながら眺めるテレビ画面には台風情報が映し出されました。
台風は四国の南岸を進む進路を取っています。
これから四国へ近づこうとしている僕にとっては気が気じゃありません。
「今日はどちらまで自転車で進む予定なんですか?」
今日の行程は、この因島を出発し、第3の島である生口島(いくちしま)
そして第4の島の大三島(おおみしま)まで進むつもりです。
・・という事を話すとヤマさんはある提案をしてくれました。
「それなら、まだ雨の降っていない今のうちに次の生口島まで進んでしまってはどうでしょう。生口島には美術館もありますからそこで雨風をしのいでみては」
なるほど・・・
それは名案です。
台風は接近中とはいえ本格的な影響は午後になるという予報です。
それならばさっさと屋内の観光が出来る生口島まで進むというのは最もな作戦です。
「天気は急変したりします。どうぞご無理なさらないでくださいね」
「ありがとうございます。気をつけて行ってきます!」
ヤマさんはお仕事へと向かっていきました。
優しい方だったなあ・・。ありがたい。
そして僕は白滝山荘を出て、自転車に跨ります。
まだ雨は降ってない。
リュックを背に、ペダルを漕ごうとしたその時・・・
ドザーーーーー!!!!
なっ!!!Σ(゚Д゚)
突然!!辺りが真っ白になるほどの大豪雨!!!
風こそ無いけれど凄まじい音!音!!音!!!
慌てて白滝山荘の軒下に隠れたものの、いくらレインコートあると言ってもこれでは出発する気にならない・・・
どうする・・・
一瞬・・・リタイアが脳裏をかすめます。
せっかくの旅ですが撤退も勇気ある判断の一つです。
スマートフォンで雨雲レーダーを確認すると、この豪雨は15分もすれば終わり、その次の雨雲まで3時間くらいありそうです。
その3時間の隙間で生口島まで行けばいい。
その作戦を考えているうちに雨は上がりました。
今だ!!!
レインコートは着ないまま自転車をスタートさせました。
シャーーー!!!
白滝山荘は坂の上にあったので、気持ちよく下っていきます!
まずは昨日カフェオレ大福を買った「中島」さんに行って、売り切れで食べ損ねたはっさく大福をゲットしに行こう!!
ゴトン。
ゴトン、ゴトン。
道路から自分の体に定期的な振動が伝わってきます。
こ・・・
この振動は・・・・
知ってる。
知ってるよ、この振動の意味を・・・
パンクだ・・・
嘘だろっ!!!(;゚Д゚)
・・・台風の本格的影響まで約2時間半・・・