毎回のお約束となる、海を渡る橋への急坂。
息も切れ切れに登って行くと、豪雨直前の生口橋で見た4人組が休憩していました。
一体どこで過ごしていたんだろうか。
やっぱり瀬戸田の町か。
などと考えている間に少しは登り坂に慣れたのか、わりとあっさりと多々良大橋へと辿り着きました。
1430メートルもの多々良大橋。
これまで最長だった因島大橋をも上回る長さですが、さすがに3本目の大橋ともあって、恐怖感は少なくなってきました。
そして幸運にも、先ほどまでの強風はほとんど感じません。
時折、小雨は感じますが、台風の影響もいよいよ薄れてきているのではないでしょうか。
220メートルにもなるという橋の塔。
見上げると、あまりの大きさに距離感がわからなくなります。
なんというか、目が回る~。
ふと南の方を見ると、雲が薄くなってきているのが見えました。
明るくなってきている・・・!!
台風が、後ろへと過ぎ去っていくのを目で理解しました。
もうすぐ、ずうっと続いていた曇り空が終わりを告げるんだ。
何だか嬉しい気持ちになります。
出発地である尾道では晴天でしたが、その後は完全に曇り空の旅でした。
もしかしたら明日は「台風一過」で素晴らしい景色を拝めるのではないか。
そんな事を考えながら進んでいると、ついに行程の前半戦が終わる標識が見えました。
愛媛県・・・!!!
ここからは四国の愛媛県となります。
ほぼ丸2日を要した広島県は終わり、ついに愛媛です。
ちなみに今治市となります。
地図で確認しても、大体半分の行程を終えた事になります。
残り1日をかけて、半分です!!
ま・・・まあ、配分としては変ですが、とりあえず気にしない気にしない!
だって台風だったんだし!!
うお?!
なんだこの迷路の様なジェットコースターの様な道のりは!!
飽きさせないねえ、しまなみ海道は!
下り坂をすいーーーっと気持ち良い速度で降り切ります。
小雨が降ったり止んだりという状況は変わりませんが、さきほど見えた白い壁の様な豪雨はこちらへは来ない様です。
降りた先には多々良大橋を一望出来る場所があり、そこでちょっと休憩です。
はあ・・色々あったなあ、しまなみ海道の前半戦は。
対岸に見える生口島を見つめながら思います。
これまでの広島県内の行程は、ほとんどが曇り空。
そしてパンクと豪雨。
自転車旅の素人である僕には、いささか難易度が高かった様に思えます。
だってもう身体は満身創痍といった感じです。
今日はそんなに距離を稼いではいませんが、宿へと向かおうと思います。
後半戦予告
さて、旅の後半戦である愛媛県での行程は・・・
そして最後には予想外の展開でエンディングを迎える事になります。
その行程はこれまでとは違い、一度も曇り空に出会う事はありません。
台風一過により照り付ける太陽と青空、そして素人が残り1日でこなすには過酷ともいえる距離と山道。
海を渡る自転車 ~レンタサイクルしまなみ海道縦断~
絶景と美味に溢れた後半戦。最後までお付き合いいただければ幸いです。